松島 智仁|1人美容室の生きる道

美容室は大型店と個人店、どっちを選ぶべき?美容師が本音で話します

美容室を選ぶとき、

「大型店の方が上手そう」
「個人店の方が丁寧そう」
「でも、結局どっちが自分に合っているの?」

そう感じたことはありませんか?

有名な美容室に行けば安心なのか。
1人でやっている美容室の方が落ち着くのか。
スタッフが多いお店と、マンツーマンの個人店では何が違うのか。

これは、お客様にとっても、美容師にとっても大事なテーマだと思います。

今回のYouTubeでは、僕自身が大型店で働いてきた経験と、今1人美容室を経営している立場から、大型店と個人店の違いについて本音で話しました。

先に結論を言うと、大型店が正解、個人店が正解、という話ではありません。

大切なのは、自分が美容室に何を求めているのかを知った上で選ぶことです。

大型店には、大型店にしか作れない魅力がある

僕は独立する前、複数店舗を展開している美容室で働いていました。

最初は理容室からスタートし、その後、美容師として大型店に入りました。

そこは、かなり教育色の強いサロンでした。

朝早くから夜遅くまで練習して、技術を学び、接客を学び、美容師として鍛えられた時代です。

当時の大型店では、スタイリスト、カラーリスト、ヘアケアリスト、レセプションなど、役割が分かれていることも多くありました。

いわゆる分業制です。

個人店のように、1人の美容師が最初から最後まで担当するというより、それぞれの専門スタッフがお客様に関わっていく。

これは、大型店ならではの強みです。

カラーが得意な人。
カットが得意な人。
ヘアケアに詳しい人。
接客や受付を専門にする人。

それぞれのプロが関わることで、お客様に幅広い提案ができます。

これは、1人美容室ではなかなか作りにくい環境です。

大型店は、美容師を成長させる環境でもある

大型店の良さは、お客様側だけではありません。

美容師側にとっても、成長できる環境があることは大きな魅力です。

スタッフが多い。
お客様も多い。
練習する環境がある。
技術を学び続ける空気がある。
周りに刺激を受ける人がいる。

1人で美容室をしていると、正直、サボろうと思えばサボれてしまいます。

技術も、接客も、勉強も、自分で意識しないと止まってしまう。

でも大型店では、周りに美容師がいて、結果を出している人がいて、学び続けないと置いていかれる環境があります。

僕もその環境で、かなり鍛えられました。

だから僕は、大型店を否定する気はまったくありません。

むしろ、大型店で働いた経験があったからこそ、今の自分の技術や考え方があると思っています。

「カリスマ美容師」は大型店から生まれやすい

正直に言うと、カリスマ美容師のような存在は、大型店の方が生まれやすいと思っています。

なぜなら、担当するお客様の数も、経験するデザインの数も、見られる機会も、個人店より圧倒的に多いからです。

1人美容室の場合、1日に担当できる人数には限界があります。

僕のお店でも、1日に5人、6人、多くても7人くらいです。

一方で、大型店で人気のある美容師さんは、アシスタントのサポートを受けながら、1日に何十人ものお客様を担当することもあります。

その分、経験値も増える。
技術も磨かれる。
トレンドにも敏感になる。
多くのお客様から支持される。

だから、大型店には大型店にしかないすごさがあります。

有名な美容師さんに担当してほしい。
トレンドを取り入れたい。
専門性の高い提案を受けたい。
華やかな空間で施術を受けたい。

そういう方にとって、大型店はとても魅力的な選択肢です。

ただし、大型店には「待ち時間」が発生しやすい現実もある

一方で、大型店に行ったことがある方の中には、こんな経験をしたことがあるかもしれません。

予約時間に行ったのに待たされる。
シャンプー後、タオルを巻いたまま待たされる。
担当の美容師さんがなかなか戻ってこない。
カットの時間が思ったより短い。
最初から最後まで同じ人に担当してもらえない。

もちろん、すべての大型店がそうではありません。

丁寧に対応しているお店もたくさんありますし、待ち時間が出ないように工夫しているサロンもあります。

ただ、仕組み上、多くのお客様を同時に対応するサロンでは、どうしても待ち時間が生まれやすくなることがあります。

僕自身も過去に、1日20人、30人と担当していた時期がありました。

その頃は、お客様1人に使える時間がかなり限られていました。

カットは5分、10分。
カラーやシャンプーはアシスタントに任せる。
待合にもお客様がいる。
シャンプー台も埋まっている。
どこで誰が待っているか分からないくらい忙しい。

そういう現場も経験してきました。

だからこそ、大型店のすごさも分かるし、大変さも分かります。

個人店や1人美容室の価値は「最初から最後まで見てもらえる安心感」

個人店、特に1人美容室の大きな魅力は、最初から最後まで同じ美容師が担当できることです。

カウンセリングも自分で行う。
シャンプーも自分で入る。
施術も自分で担当する。
仕上げも自分で確認する。
次回の提案も、その人の髪を見ながら伝えられる。

これがお客様にとっては、大きな安心感になります。

僕のお店でも、大型店から来られたお客様に、

「待ち時間が少なくてありがたい」
「全部松島さんがやってくれるのが贅沢」
「自分の髪をちゃんと見てもらえている感じがする」

と言っていただくことがあります。

1人美容室は、華やかさや規模では大型店に勝てないかもしれません。

でも、1人のお客様に深く向き合うことはできます。

髪の変化。
頭皮の状態。
普段のお手入れ。
生活習慣。
悩みの変化。
前回からの状態。

こういったことを継続して見ていけるのは、個人店や1人美容室の大きな強みです。

個人店は「丁寧さ」で選ばれる場所

個人店や1人美容室は、大型店のようにたくさんのお客様を一気に担当することは難しいです。

その代わり、1人のお客様に使える時間を大切にできます。

しっかり話を聞く。
髪の状態を確認する。
今だけでなく、数ヶ月後の髪も考える。
自宅でのお手入れまで伝える。
お客様のペースに合わせる。

これは、個人店だからこそ作りやすい価値です。

特に、

「落ち着いて過ごしたい」
「担当者が変わるのが苦手」
「自分の髪を長く見てほしい」
「流れ作業のように扱われたくない」

そう感じている方には、個人店や1人美容室は合いやすいと思います。

美容師側にも、大型店向き・個人店向きがある

これはお客様だけの話ではありません。

美容師側にも、大型店が向いている人と、個人店が向いている人がいます。

大型店が向いている美容師は、

チームで働くのが好きな人。
多くのお客様を担当したい人。
トレンドの最前線にいたい人。
技術を競い合う環境に身を置きたい人。
有名になりたい人。
大きな組織の中で成長したい人。

こういう人にとって、大型店はとても良い環境です。

一方で、個人店や1人美容室が向いている美容師は、

1人のお客様と深く関わりたい人。
最初から最後まで自分で担当したい人。
自分の考え方を大切にしたい人。
お客様との信頼関係を長く積み上げたい人。
働き方も自分で設計したい人。

こういう人です。

僕自身は、最終的に1人美容室という働き方を選びました。

でもそれは、大型店が合わなかったというより、自分が大切にしたいものが変わっていったからです。

今は、1人のお客様にじっくり向き合えるこの働き方に、大きな魅力を感じています。

美容室選びで大切なのは「規模」ではなく「相性」

美容室を選ぶとき、つい有名かどうか、大きいか小さいか、価格が高いか安いかで判断してしまいがちです。

でも本当に大切なのは、自分との相性です。

有名な美容師さんに切ってもらいたい。
流行りのデザインを楽しみたい。
専門スタッフに担当してもらいたい。
華やかな空間が好き。

そういう方には、大型店が合うかもしれません。

落ち着いて過ごしたい。
待ち時間を少なくしたい。
最初から最後まで同じ人に担当してほしい。
自分の髪を長く理解してもらいたい。
悩みをしっかり聞いてほしい。

そういう方には、個人店や1人美容室が合うかもしれません。

大事なのは、大型店か個人店かではなく、自分が安心して任せられるかどうかです。

それぞれの違いを知った上で選ぶだけで、美容室選びの満足度は大きく変わると思います。

美容師も、自分に合う働き方を選んでいい

そしてこれは、美容師にも伝えたいことです。

大型店で輝く美容師もいます。
個人店で深く信頼を積み上げる美容師もいます。
1人美容室で、自分の人生に合わせた働き方を作る美容師もいます。

どれが正解ではありません。

ただ、自分が何を大切にしたいのかを考えずに働き続けると、どこかで苦しくなります。

売上を伸ばしたいのか。
有名になりたいのか。
お客様と深く関わりたいのか。
家族との時間を守りたいのか。
自分のペースで長く美容師を続けたいのか。

そこを考えた上で、働く場所や形を選ぶことが大切です。

僕は、大型店で学んだ経験があるからこそ、今の1人美容室の価値をより強く感じています。

大型店を経験したから、大型店のすごさも分かる。

1人でやっているから、個人店の大変さも分かる。

だからこそ、どちらかを否定するのではなく、それぞれの良さを理解した上で選んでほしいと思っています。

まとめ|美容室は「どっちが良いか」ではなく「自分に合うか」で選ぶ

大型店と個人店。

この2つは、どちらが正しいかを比べるものではありません。

大型店には、技術力、専門性、トレンド、チーム力、成長環境があります。

個人店には、丁寧さ、安心感、距離の近さ、継続的な信頼関係があります。

お客様は、自分がどんな時間を過ごしたいのかで選べばいい。

美容師は、自分がどんな美容師人生を送りたいのかで選べばいい。

大事なのは、誰かの正解に合わせることではありません。

自分に合う美容室を選ぶこと。
自分に合う働き方を選ぶこと。

それが一番大切だと思います。

今回のYouTubeでは、僕が大型店で働いていた頃の話や、1人美容室を選んだ理由、大型店と個人店のリアルな違いについて、かなり本音で話しています。

美容室を探しているお客様にも、これからの働き方を考えている美容師さんにも、参考になる内容だと思います。

ぜひ動画でもご覧ください。